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木次線の将来を見る

こんにちは、旅のトラウマ舎のOです。

先日、出雲に行った際にJRの「木次線(きすきせん)」に乗ってきました。JR西日本が誇る屈指のローカル線、果たしてこの先どうなるのでしょうか。

木次線に乗るのは2回目

木次線に乗るのは2回目。前回は宍道駅から出雲三成駅まで乗車しました。

このときに、「山陰の山奥」を象徴するような田園風景の中を走る路線に感激して、その後はすっかりファンになった…というわけです。

出雲三成駅は道の駅のすぐとなりで、奥出雲町の観光協会も併設しています。

交通としての木次線

かつては広島と山陰側を結ぶ路線として開業したようですが、現在はその役割は完全になくなりました。そのため、もっぱら雲南市・奥出雲町の学生やお年寄り、鉄道ファンがメインの客層となっています。

しかし本数の少なさと所要時間の長さで自家用車には勝てず、地元民でもなかなか利用する機会がないというのが現状のようです。

松江~奥出雲町の仁多庁舎(出雲三成駅)までで言うと、車だと55分しかかからないのに対して、木次線を使うと2時間20分かかります。倍以上となると、さすがに使いにくいですよね…。しかも乗り換えがスムーズな場合でコレですからね。

宍道から亀嵩へ

今回の乗車は全部で3回、往路は宍道から宿泊する亀嵩へと向かいます。乗車したのは宍道駅14:09発の列車。

宍道駅からの乗客は学生を中心に5名ほど。

宍道駅に入ってくる木次線
宍道駅に入ってくる木次線

途中で駅で乗車下車があり、木次駅・出雲三成駅で乗客が大きく入れ替わりました。やはりこの2つの駅と出雲横田駅が主な利用となっているようです。

のほほんと乗っていると、出雲三成駅まで来たところで大雨。

車内に残っていた乗客(僕を含めて3人)に、どこまで乗車するかの確認がありました。

おそらく僕以外の2人は横田まで。先へ向かう乗客がいないということで、備後落合行きでしたが途中の出雲横田までの運転となりました。

大雨と運転席から聞こえてくる無線で不安になる
大雨と運転席から聞こえてくる無線で不安になる

このように、とにかく山間路線であるため大雨や大雪の影響を受けやすいのです。線路自体もうねうねですし、何らかで遅れてしまうと本数の少なさが仇となってその後の取り返しがつかなくなるといこともままあります。

日常的に使うには、なかなか難儀しますね。

亀嵩から木次へ

亀嵩から乗車する際は、同じく観光の方2人と一緒になりました。横田方面からの乗客もいたので、亀嵩出発時点で10人ほど乗車していました。

実は、この日は第2木曜日で日中の便はお休み。個人でやってるお店みたいですね。亀嵩駅から宍道方面への列車は、9:18発を逃すと次は16:06発まで列車がありません。これはなかなか緊張感があります。

ちなみに、運休の時はタクシーで代行輸送しているみたいです。

帰路は木次で下車。

木次にくるのも2回目。小さな駅ですが、雲南市の観光協会が入っていて、親切に色々案内してくれました。レンタサイクルやレンタカーのサービスもあるようで、玄関口としては十分に役割を果たしています。

木次から宍道へ

木次からの帰りは夜。19:00ちょうど発の列車になりました。ここで木次線の本当の姿を見ることとなります。

木次駅で列車を待っていると、行き違いの下り列車がやってきました。その列車から、続々と学生が降りてくるのです。出雲や松江の方の高校に通っている学生が帰ってくる時間だったのですね。

僕が乗車する上り列車にも10人ほど乗車。こちらも学生を中心に、仕事終わりらしいスーツ姿の男性も乗車されました。

これまで閑散とした姿しか見てこなかった木次線が、確かに生活路線として成り立っており、部外者でありながらすこし嬉しい気持ちにもなりました。

宍道駅に到着した列車
宍道駅に到着した列車

木次線の今後

さて、この先10年・20年と経過するうちに木次線はどうなっていくでしょうか。

広島県側への接点となっている、出雲横田〜備後落合が廃止される可能性もあります。最悪の事態として、木次までとなるケースやそもそも宍道駅から廃線の可能性もあるでしょう。

鉄道事情に詳しいわけではないので分かりませんが、ファンの1人としては存続されていくことを願うばかりです。

とはいえ、ただ残そう残そうというのもエゴなのかもしれません。人口減の時代、インフラが衰退していくのは当然のことであり、地元住民の「なかなか使わない」という声が一番現実的な事実なのかもしれません…。

宍道駅には今も"広島"の案内があります
宍道駅には今も”広島”の案内があります

また出雲・奥出雲のほうへ行く機会があれば、木次線に乗りに行きたいと思います。今回で雲南のほうに知り合いもできましたし…。

▼今回の記事で木次線に興味を持った方はこちらへ
もっとつながる木次線

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