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旅先で滞留するところがあるという幸せ・雲南市木次町「オトナリ」

こんにちは、旅のトラウマ舎のOです。

ぼくの旅は、比較的行程がゆるいです。旅先で朝から夜まで何も予定を入れていないこともあります。そんなとき、どこで時間を潰すかが非常に重要になってきます。

滞留とは

「滞留」には2つの意味があります。

ひとつは、物事が順調に進まずとどこおること。停滞。

そしてもうひとつは、旅先でしばらくとどまっていること。滞在。逗留。です。

今回は後者の意味合い。

旅における滞留

言葉的には滞在も滞留も同じ意味合いとなりますが、ぼくの感覚的には少しだけ違います。

滞在はそこに在ること、旅で言うとホテルや旅館に居座ることです。長い期間連泊するのはまさしく滞在ですよね。

一方で滞留は一時的にそこに留まること。宿泊はしなくても、飛行機の時間までどこかに滞留する、帰り道に立ち寄った町で半日滞留する…といった感覚です。

旅において、滞留できる場所というのは限られます。

オトナリ(雲南市木次町)

今回、出雲旅行で訪れたのは雲南市木次町にある「オトナリ」さん。

のれんに穴開いてるのはボロなんじゃなくてオシャレです。そういうことにします。

奥出雲・亀嵩から出雲へ帰るにあたって、途中どっかで時間潰せないかな~と探していたところこちらを発見。駅から徒歩3分という好立地というのもあり、当日の朝からですが予約して利用させていただきました。

まちのワーキングスペースということで、旅行者はちょっとアウェイ感あるかなと思っていたんですがそんなことはなく、スタッフの方皆さんが親切にしてくれました。

トナリノから木次町を見る
オトナリから木次町を見る

ロケーションもよく、大きい窓からは木次町の通りが見られます。開放的な空間は仕事もはかどります。

仕事しつつも、ランチに出かけたり探検に出かけたりできるのが滞留のよいところ。あくまで「一時的な拠点を置く」という感じですね。

たまたま居合わせたインターン生と話したりして、色々自分の仕事のこと・働き方のことを見直せたのも思わぬ成果でした。なかなか学生さんと話す機会ないので、話しかけてもらえて嬉しかったです。

居心地が良く、最終的には夜まで木次町に居座ってしまいました。

とはいえ、その間もいろいろ町へ出ていますし、木次で1日過ごしたという体験はなかなか他に代えがたいものです。ちなみにこの「オトナリ」、宿泊もやっているようです。今回でなんとなく勝手もわかりましたし、次は長めに”滞在”に訪れたいと思います。

木次駅前に灯る明かり
木次駅前に灯る明かり

▼「オトナリ」の詳細はこちら
まちのワーキングスペース「オトナリ」

軽視されがちな「留まる」ということ

日本人の昔からの感覚として、旅先では動き回るものという考え方があります。

観光をして、散策をして、景色を見て、名物を食べ、温泉に入る。さまざまな自治体で、自治体内を色々と見て回ってもらうべく工夫を施しています。

とはいえ、実際に旅をしているとそうそう歩き回ってもいられません。体力の問題もありますし、ほかに移動手段、この先の予定などが複雑に絡んできます。旅は複合的なものであり、メインとなるスポットがあれば、休めるスポットというのも非常に大切なのです。

短時間の休憩ならカフェや飲食店に入れば問題ないです。でも、1日のうち半日をこの町で過ごしたいとなったとき、4時間くらい時間を潰せるようなスポットがとにかく少ないのです。

もちろんこれはタダでというわけではありません。時間に応じた料金を払って成り立つものです。

無料=公共のことでいうと、駅前の図書館で地域の資料を読みながら過ごすというのもひとつです。これがあるだけでも十分ではあります。

しかし、もうワンランク上げてデイユース的に使える施設がもっと増えてもいいのではと思います。お金を払ったうえで、滞留として利用できる施設。町の中にあり、そこを拠点に少しくらいは町の探検に出られる…そんなところが理想です。

宿泊はハードルが高いです。しっかりとした料理を提供する、もしくは近くに提供できるお店がある。お風呂・寝具・メンテナンス…とにかくいろいろな面で準備や運営をしていく必要があります。

一方で滞留するための場であれば日中だけの稼働でも十分です。地域のコミュニティセンターのような役割をどこかに持たせれば、継続的な運営も可能だと思います。

そこに旅人がくれば自然と地域とつながりを持てます。地域のハブとして、観光協会とはまた別のベクトルから町を盛り上げていくことができると思うのです。

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