こんにちは、旅のトラウマ舎のOです。
2月の連休に秋田に行ってきました。
クマとマタギ
今回のメインの目的は「クマ鍋」と「マタギ」。
この2つを一気に満たせる、阿仁・打当(うっとう)温泉を目指します。
秋田内陸縦貫鉄道で阿仁を目指す
阿仁へは角館から1時間。秋田内陸縦貫鉄道というローカル線で向かいます。
片道切符を買おうとすると、何やらセット券があるとのこと。該当の宿泊施設に泊まる人限定で、往復で片道分無料になるという驚きの切符です。
角館から途中の駅まで、大量の中国人団体旅行客が乗ってきて面くらいましたが、20分くらいだったのでまあギリギリセーフ。これ、乗る人は気をつけたほうがいいですね。
乗車時間1時間くらいで阿仁マタギ駅へ到着。降りたのは自分たちだけでした。
「打当温泉 マタギの湯」到着
駅に迎えに来てくれていた送迎車に乗り、この度宿泊する「打当温泉 マタギの湯」に到着です。
宿泊施設ですが、日帰り温泉的な役割もあり、地元の方もぼちぼち来館されていました。
フロントの方と「伊勢からはるばる来ました~」なんて会話をして部屋へ。荷物を一通り整理して、併設するマタギ資料館を早速見学します。
マタギ資料館
「マタギ」というものについて、私たちはほとんど知識ゼロの状態。その状態で、道具から何から展示されている資料館に行くのってホントに楽しいです。
いや~、よかったですね。ここにだけ来ようと思うとなかなか大変なんですが、宿泊ということも合って軽装で気兼ねなく見られました。
温泉に行く
大きい目的のひとつを終えたところで、部屋にもどり浴衣に着替えます。
そう、ここは温泉。夕飯前に風呂に入りに行きます。
お風呂内は撮影できないですが、結構広い内湯+露天風呂で十分な温泉感。雪が少ないとは言え、露天風呂から見えるのは銀世界です。やっぱり温泉は冬がいいですね。
風呂上がり、売店で「完本マタギ」とビールを買います。夕食までは少し時間があるので、本でさらにマタギについて学びながらゆっくりします。
いよいよクマ鍋
さて、夕食の18時となりました。勇み足で食堂へ向かいます。
そう、実は今回2人旅なんですよね。この変わった旅行についてきてくれた奥さんには頭が上がりません。
クマ鍋が煮えるまで、ゆっくり副菜を食べていきます。
…この副菜も美味い!!
直前に読んだ「マタギ完本」の受け売りにはなるのですが、マタギというのは狩猟だけをしているわけではありません。山に入り、時にはキノコを採り、時には山菜を採り、そして時にはクマをはじめウサギや鹿を獲るのです。
だからこそ、メインはクマ鍋でありながら、この副菜たちも立派な「マタギの食材」なのです。
そしてこの打当温泉の売りはもうひとつ。幻のどぶろくです。
一度に作れる量が少なく、なかなか出回ることがないのだとか。自分は普段あまりどぶろくほどのにごり酒は飲まないのですが、これはメチャメチャ美味い!
とろっとした感じはあまりなく、キリッとしたハリのある味で食事に合います。
どぶろくに苦手意識ある人、居ると思いますが打当温泉のどぶろくはぜひ一度飲んでみてほしいです。宿泊者特権でもありますしね。
いよいよクマ鍋登場
さて、そうこうしているうちにクマ鍋が煮えました。
スープは味噌ベース。具材的にはシンプルですが、ちょこっと山菜が入っています。
クマ肉は全く癖がなく、シンプルに美味しいお肉です。食感的には牛すじに近い感じですが、味は他の肉に例えにくいですね。
油も美味しく、単純に鍋物として美味しいです。なんか感想があっさりしていますが、実際かなり感動して食べていました。ここまでくる過程やマタギ資料館、マタギ完本などの知識が入っていることで、よりクマ鍋に対して敬意を持って対峙することができました。
その後日本酒を追加して、ゆったりクマ鍋を堪能しました。
翌朝
朝風呂・朝さんぽ・朝食と済ませ、チェックアウトします。
阿仁マタギ駅まで送っていただき、そこからは秋田内陸縦貫鉄道でまた角館に戻ります。帰りは自分たちのほか2グループいらっしゃいました。
写真多めで文章はざっくり書いてますので、つながりとか変なところあったらゴメンナサイ。
さいごに
資料館と完本マタギ・そして夕食の熊鍋・打当温泉の風景から、すぐ身近にあったマタギの文化を学びました。我々は自分の常識外のものを神格化してしまう傾向があります。例えば、大きい神社を偉大なパワースポットと崇めたりね。
…でも大体、その本質はもっと日常的な文化であり行為。誰かの“普段の営み“の中に、面白い文化があります。
阿仁の人たちの中には、偉大なものとしてではなく、日常的に根付いたマタギ文化があったのです。
いただいた熊鍋やキノコ料理・山菜もそのひとつ、ごちそうさまでした。
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